夏休みが始まり、夏期講習会もスタートしています。 特に受験生にとっては「合格が決まる夏」となることはご存知のことと思います。では、なぜ合格が8割方は夏で決まってしまうのでしょうか?それは、夏休みは普段の3倍~4倍の受験勉強を集中的にできる期間だからです。どこの塾でも普段の3か月分4か月分の授業を組んでいるのではないでしょうか。そうなのです。「ボーーーと過ごす」のも「一生懸命過ごす」のも「一瞬」の出来事なのです。こんなに大切な大切な夏休みは、3か月分4か月分の受験勉強ができる絶好の機会であるのに「一瞬」で過ぎ去ってしまうのです。ですので、夏休みのペースをしっかりとつかむこと、スタートダッシュが重要なのです。「チャンスの女神には前髪しか生えていなくて、気づいた時につかもうと思っても後頭部には髪が生えていないからつかめない」と言う話がありますが、その通りですね。
次に、気を付けないといけないのは、勉強のバランスです。算数で得点させることができないとなると、国語と理科と社会がよほど出来ないとそれをカバーすることはできません。算数の失点は他の3教科で補いきれないから「中学受験は算数で決まる」と言われています。(算数の失点は他教科で5点とかの話では済まないで30点50点でも失点してしまいます。さらに算数は0点もあり得る教科なので恐れられているのです)
ですから、大手塾でも算数をしっかりと勉強してくださいと国語や理社の先生がおっしゃる理由です。過去問の点数を横並びできちんと見てあげているとそういうことが一目瞭然でわかると思います。私の経験から、だいたい受験で第1志望に合格してくる生徒は算数に8割の時間を割いているように思います。【パレート2割8割の法則による】そうしたことからもこの仮説で受験指導して、結果が良いということからも、この仮説はほぼ正しいと言えると確信を持っています。
ただ、算数を得点させようとするとなかなかその指導には知識と経験と指導ロジックが必要で、誰でも指導できるという簡単なことではないのです。なので、受験に成功されるご家庭では算数の指導者を探すのでしょうね。ですので、算数以外の3教科なら得点しやすいのですが、算数で取れない分まで得点しようとなると相当得点しないといけません。さらに学校側が今後の大学入試の出題方針を踏まえて論理的に考える力を持った生徒を獲得したいという思いから、今後ますます算数重視の入試になることは容易に予測できます。
算数の得点が難しい理由は、入試本番の算数は「考える力」が必要であって、「慣れれば(意味が分かってなくても)なんとなく得点できる」単元テストや模擬テスト程度の学力では突破できないからです。入学試験は「本当にわかっているのか?」を選別するための試験なのです。考える力のない受験生を極力排除しようという目的でつくられるのです。入試問題の過去問を解く季節になると「鉛筆が動かない」受験生の「答案は真っ白」で「顔色は真っ青」といった現象が起きてくる理由です。それでも、入試本番を「なんとなく突破」してしまったとしたら・・・それは、「夢の6年間」ではなく「悪夢の6年間」となってしまいます。入学するより入学後の6年間のほうが大切なのです。
努力=成功となる指導を弊塾は教育方針としています。努力が実らないという人生観を青年期に獲得することは人生の悲劇です。どうか、このことに気づかれて賛同される方は、ご連絡をください。心よりお待ち申し上げております。
次回は、気が付いた時には手遅れの上記のようなことにならないよう算数のチェックポイントを述べたいと思います。