「算数・数学」とは「美しさ」を問われる教科です。 受験を通して中学受験生は、将来大学で学問を学ぶための基礎基本を学んでいるわけです。「理系に進むわけじゃないから関係ない!」なんて思ってませんよね?文系の学部であっても経済学部などは数学と切っても切れない関係ですし、統計学を学ぶ場合なども数学は必要です。そもそも一般教養の単位で数学が必要だと思いますが・・・また、「簿記」の勉強方法は「数学」と似ていると言われています。理系でなくとも数字に強くて困ることはありません。「算数」はその「数学」の基礎となる教科です。別物ではないのです。「算数」で理解できていないことは、「数学」になってからはご親切に復習してくれることはめったにないでしょう。
さて、「算数・数学」とは過程を問われる教科であることは周知のことと思います。将来仕事においても数学的に段階を踏んで思考できることや段取りする力なども「算数・数学」において養われます。人に物事を説明する機会も仕事においては非常に重要ですが、どう考えたかを伝えるわかりやすい答案を書けることはこうしたことの素地にもなります。 (王や大名にとっては算数ができることは必須でした。これは別途また機会がございましたらお話ししたいと思います。) そもそも「論文」や「レポート」などは全て他人様に分かりやすく説明して説得して納得していただくために書くものです。これができなくては企業勤めはできないのです。
ですが、昨今、答えさえ出ればよいというような指導をしている塾もあるようで憂慮しています。しかも、それが平然とまかり通っている状況に日本のエリート教育に危機感を感じています。こうした解法とは言えないような解き方は、入試本番で最後の最後に正攻法が分からないときの苦肉の策になります。これを主として学習していくことはその後に大きな禍根を残すこととなります。 中学校側もこうした答えをなんでもいいから求めるという受験生を排除するために、入学試験もそういう方法が通用しないような問題となるように毎年毎年対策しているのです。 なぜなら、そういう受験生は入学後に伸び悩むことが多いからだそうです。私立中学の先生・校長・教頭から直接そうした話をうかがう機会をいただいたことがあります。※もちろん、各学校の採点方針や採点基準には温度差があると思います。
それに、記述のある学校では、答えを出す解法の素晴らしさで得点も違ってくるのをご存知でしょうか?(ここでは具体的に述べられません。塾生の方には、要望があればお教えいたします。) また、数学になったら急にそうした途中式を美しく書けるようになるのでしょうか?答えは否です。その転換には非常に苦労と苦痛を要します。考えることをしてこなかったのに、急に考えられるようになりますでしょうか? もちろん、小学生ができる事の範囲はありますが、高校受験?大学受験?というような出題もあるのが現実です。 なので、受験算数では小学生がわかるように考えられるようにしてあげる指導が重要なのです。
もちろん、私の考えを強要する気はございませんし、合格さえすればよいという方をお止めすることもできませんので・・・そうした方針で突き進まれることを心配はしておりますが、(余計なお世話かも知れません)否定もしておりませんのであしからず。
上記のことに共感される方は是非一度併塾の門をたたいてみてください。
※併塾の考え方は、チラシ、ホームページのいたるところに明記しておりますので、ご来塾されて「ご自身の考えや大手塾の現状を当方に強要する」ことは言論の封殺といって憲法違反ですのでご注意ください。日本は、まだ個人の自由や言論や人権が蹂躙されるような全体主義国ではございませんので、ご考慮いただけましたらさいわいです。